berry旅の備忘録

鉄道旅、聖地巡礼をしている人の書くブログです

銚子で小旅行、銚子電鉄沿線をぶらり

八日市場駅255系しおさい1号を降り、後続の普通列車に乗るところから。

やってきたのは6両編成の209系、両先頭車両のクロスシートは埋まっているが、中間車の座席はガラガラだ。比べて乗って見ると分かるが、やはり特急車と普通車では乗り心地が全く違う。特に保線状態が完璧でない地方路線ではなおさら違いが出る。まあこれはこれで。

 

銚子駅255系が日常的に来ることはもうない

10:15 銚子駅に到着、一旦駅の外へでて漁港方面へ歩く。昼前のためすでに市場は閑散としており、平日なので観光客も少なめ。この辺りは海鮮のお店が立ち並び、休日の昼にもなれば行列ができるお店も多い。ただ目当ての店が臨時休業だったため、駅の方向へ戻ることにした。

昼前にもなれば、漁港は静かなときが流れるのみである

銚子電鉄仲ノ町駅に到着、ここには銚子電鉄の車庫がある。新入りの中古車である22000形、検査中の2000形デハ2002、お休み中のデハ2001、そして現在は事業用車のデハ1002が止まっていた。

共に銚子方に湘南顔をもつ2000形2編成

銚子電鉄でこれだけの車両が車庫にいるのはとても珍しい。デハ2001についてはラストラン的なイベントは過ぎているが、車両不足のためしばらく走るようで、今日もこうして表に出ていた。それでも15日を最後に運用離脱、23日には解体搬出されてた。最後の最後にお別れができて良かった。

この姿でも自走できるデハ1002
奥には新しい中古車22000形がデビューを待つ

少しして外川行きの電車が到着、銚子電鉄のダイヤは朝の時間帯以外は1編成が行ったり来たりするだけであり、今日の担当は3000形だ。車内で 弧廻手形 を、いわゆるフリー乗車券を購入する。「こまわり」の名の通り、銚子電鉄線は半円を描くように線路が敷かれている。銚子駅から終点の外川駅まで20分の小さな旅だ。

車内発券でもしっかり仲ノ町駅の名前が刻まれる

 

11:37 外川駅に到着し港の方向へ、海を向いている道にはそれぞれ名前が付けられており、坂の下に海を望む風情ある街並みを楽しむことができる。坂を降りて少し行ったところにある定食屋 見晴 で昼食を頂く。ここで銚子で海鮮を食べるという副目的が達成された。

外川駅は少し高い場所、下る道の先には海を望む

見晴定食1100円

海岸沿いの道を進みながら犬吠駅を目指し進む。この先の煙突のような構造物は、灯台...ではなく照射塔らしい。少し先にある岩礁を照らし、船に対して危険を知らせる重要な設備だ。周辺は観光地化されておらず、自分もここに来るまでその存在すらも知らなかったが、こう見るととても存在感のある構造物である。近くまで行ってみたかったが、時間がなく次に来た時にしっかり見に行くことにする。

長崎鼻一ノ島照射灯 穴場的なスポットだ

進路を北にとり、犬吠埼灯台を横目に進む。この辺りは一年中強い風が吹き付けており、綺麗な白波を見ることが出来る。こちら側から見る犬吠埼灯台もとても映える。何はともあれ、今日は天気が良すぎだ。

銚子と言えば犬吠埼灯台、だが今回はスルー

まっすぐ元いた場所に戻らず、こうして遠回りをしてみると、様々な発見を得ることが出来るのである。13:20頃 余裕を持って犬吠駅に到着。銚子電鉄は駅間距離が短いため、歩きも織り交ぜながら銚子全体を楽しむことが出来るのも魅力だ。犬吠駅には売店が併設されており、銚子電鉄が製造販売している数々の菓子類や地元のお土産を買うことが出来る。定番のぬれ煎餅と共に「ぬれカステラ」なるものを購入。名前通りしっとりしたカステラだ。明らかにリピート確定の味だった。

犬吠駅へ向けて坂を登る 外川行きの電車

次に来るのは外川行きの電車、せっかくだからいったん外川駅へ行って、そのまま折り返して帰ることにする。外川駅にはデハ300形が静態保存されており、車内見学もでき....なかった。老朽化のため車内へは入れなくなっていた。それでは、時速50キロも出さないゆったりとした電車で、銚子駅へと戻ることにしよう。

本線の車止めの先に保存されているデハ801

銚子到着後は5分ほどで成田線普通列車に接続。14:05発の千葉行き、これに乗車して佐原経由で帰ることにする。この先の成田線区間はずっと25mの定尺レールが続く。定尺レールが続く路線は他にもたくさんあるが、一番心地よいと感じるのはこの成田線佐原以東だと個人的に思う。

絶対にあきらめないちょうし

そんなこんなで、18きっぷを活かし途中駅で下車もしてみながら東京方面へと帰る。

255系乗り納めの旅、グリーン車で

3月は卒業の季節、それは鉄道でも同じこと...、今年はついに255系へと順番が回ってきた。

そういうわけで、自分にとって馴染み深い特急型車両だったこともあり、この機会にまた乗っておこうと思ったのである。

今回は費用を抑えながら特急を楽しむため、少し複雑な行程を組むことに。

 

まずは総武線各駅停車で千葉方面へ、津田沼始発の快速上総一ノ宮行きへ乗り換え、大網駅まで向かう。ここまでは青春18きっぷを使って来たのだが、今回は特急に乗るのが目的のため、ここからは普通乗車券を買う。ここで買うのは590円(大網→??)の切符だ。

自動改札を通ったあとは、すぐに千葉駅の電車に乗車、蘇我京葉線へと乗り換える。京葉線でも通勤快速廃止など、ダイヤ改正で大きな変化があるが今回はスルー、普通列車で東京駅まで乗る。

京葉線ホーム → 総武横須賀線ホームという東京駅でもっとも時間のかかる移動をし、東京駅2番線へ。すぐに2番線へはしおさい2号東京行きが入線した。この折り返しが今回乗車するしおさい1号銚子行きとなる。

255系はしばらくは臨時列車や一時的な代走として、しばらく房総方面へは活躍するようだが、総武地下ホームから銚子方面へ向かう255系の姿は、もう二度とないのかもしれない。

その後4番線に空港行きの成田エクスプレスが入線
ダイヤ改正後は、このE259系しおさい号を担当することになる。

発車時間までの20分ほど、数人の鉄道ファンたちが255系を撮影し列車に乗り込んでゆく。自分もその中に混ざり、ホーム中ほど4号車へと向かう。

 

ということで、今回利用するのは255系グリーン車である。何度か255系には乗ったことがあるが、グリーン車を利用するのは初めてだ。ちなみにこの255系グリーン車は、普通車との違いがあまり感じられないことで有名である。

同じ4列シート、シートの配色もほとんど同じ、一目で分かる違いとしては、アームレスト、フットレストがあるくらいだろうか...。シート以外に目を向けると、車両真ん中に存在する仕切り。これは昔、半分が喫煙席だった名残りなようで、天井を見ると東京方に4か所の換気口があることが分かる。

座ってみると、シートピッチの差は歴然で、普通車にはない大型テーブルも用意されている。シートの若干横幅も広く、「偏心回転機構」なる機構によってシートの大型化を実現しているそうな。ただこの機構、若干立てつけが悪いのか、列車が揺れるたびにガタガタするのが難点。座り心地自体は普通車とそんなに変わらない気がする。これについては、普通車座席が充分に快適だからである。

 

そんなこんなで255系グリーン車を堪能していると、列車は3分遅れ 7:40に東京駅を発車。横須賀線の方で若干遅れがあり、その影響を受けたようだ。新日本橋、馬喰町と通過、この通過体験は実に特急に乗ってる感を味わえると思うのは自分だけだろうか。

比較的スムーズに錦糸町駅に到着、どうやら一つ前の列車は成田エクスプレスのようだ。通勤客で混雑するホームを横目に錦糸町駅を発車、グリーン車の乗客は4名で千葉方面へ向かう。特急型車両独特の安定感ある乗り心地と座席の快適性を楽しみながら、高速で快速線を進む。横須賀線の遅れの影響で列車順序が入れ替わったため市川駅での追い抜きは無し、まあ問題ない。

錦糸町駅では左側に東京スカイツリーを望むことができる。雲ひとつないとても良い天気だ。

津田沼駅を通過、ホーム反対側の2番線には始発待ちの長い列が。該当の列車はすでに津田沼に到着しているはずの列車、今その列車はまだ市川だ...。というわけで今日のしおさい1号は総武線快速内での追い抜きがないことが確定した。

列車は減速しながら千葉駅へと到着、そしてすぐに発車、定刻での出発となった。懸垂型モノレールの物珍しさを感じたり、市街地から田畑へと景色が変わる車窓を楽しみながら、列車は佐倉駅に到着。ここで初めて先行の普通列車、成東行きを追い抜く。ここからは総武本線の単独になり、単線区間へ入る。次の停車駅は八街駅、ここでは上りしおさい6号と行き違いする。このような単線区間での255系の行き違いももう見られない、、かもしれない。

座席ポケットにはダイヤ改正後の房総特急についての紹介が。そこに255系の姿はない。

八街、成東、横芝と小刻みに停車してゆき、9:06 八日市場駅で下車。東京駅から八日市場駅からの距離は93.7km、次の旭駅からは100kmを超え特急料金が変わるため、100km未満のこの駅で下車する。グリーン車ともなると2000円近く高くなるのだ。そして大網駅で買った590円切符で出場、少しでも節約出来るところは節約したいと。ここから先はまた18きっぷだ。

 

八日市場駅では39分待ち、この間に駅周辺を歩く。駅でてすぐの国道を超えると旧道らしき道、ところどころ古い建物や商店が立ち並び、そろそろ駅へ戻ろうというところで仏像。他にも周辺には寺社仏閣が多いらしい。

正面の建物の中には、商店街の古い写真や周辺の店案内やイベントの開催予定などが掲示されていた。

残った時間で駅前の観光案内所を覗く。ちなみにここの自治体名は匝瑳市到底読めるものではない、なんとなくで読むことさえ困難だ。「そうさ」である。そして観光案内所の名前である「匝り」は「めぐり」である。

そうさ、そうさ、そうさ....

銚子行き列車が到着、ここからは18きっぷを使って銚子方面へと向かう。

 

 

次回後編、銚子でちょこっと歩き旅